2009年12月25日

カブール通信6

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昨年訪ねた難民キャンプがどうなっているのか気になってカブール市西部の国内難民キャンプを訪ねた。
昨年訪ねたときは冬の前だった。土を固めた壁にビニールシートをかぶせただけのテントは厳しい冬の寒さを防げない。テントと言うより周りを土で固めた掘っ立て小屋だ。暖房器具もない人々はどのようにしのぐのか心配だった。
中をのぞくと日本のこたつと同じようなものがあった。分厚い布団を掛けたこたつの中には炉があり、灰の中に炭が埋め込んであっルらしい。唯一の暖房器具だ。足を突っ込んでみたが大して暖かくなかった。

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シケバさんは自分の年齢を正確にわからない。カブール近郊で生まれ,幸せな生活を送っていた。タリバン政権時代に父親を殺され、結婚後夫がタリバンにつかまって拷問を受け、精神が狂ってしまった。現在行方不明だ。彼女は4人の小さな子どもたを育てている。学校に行ったことがない彼女は文字も読めないし、自分の子どもの生年月日すら覚えていない。自分の年齢すら知らない。生き残るために毎日きりきり舞いしている彼女にとって覚えている意味がないのかもしれない。収入のない彼女はお金持ちからの施しや時々来るNGOの援助で暮らしている。読み書きの出来ない彼女に就職できる希望もない。「政府は私たちに家と仕事を提供して欲しい」と言った。
posted by M at 14:07| アフガニスタン